糸数樋川(イトカズヒージャーガー) 南城市糸数
カマンカジ 南城市糸数
 
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糸数樋川とカマンカジは100mほどしか離れていないのでまとめて紹介する。
 
カマンカジ 南城市糸数
 
 【場所】
県道48号線、糸数入口から急な坂道を糸数集落方面に登る途中の、南城市玉城構造改善センター前の路地を左折し数十m行ったところに、カマンカジと糸数樋川の案内板が立っているので、そこから石畳道を下りていく。しばらく下りたところにカマンカジが、さらに下ったところに糸数樋川がある。
 
 
【駐車場】
湧水の入口近くに小広い広場があるので、そこに止めさせてもらおう。
 
 
【歴史】
男ガー(イキガー)と呼ばれた糸数樋川に対し、カマンカジは女ガー(イガグガー)と呼ばれたらしい。
カマンカジの築造年代は、はっきりとした伝承がなく不明であるが、現在の泉の左手斜め上に、水源を探した穴が掘られた跡があることから三山時代のものと言われている。そのことから1730年頃に現在の形になったのではないかと推測されている。
湧水は樋川より水量が多く、山川道(上田原)近くまで用水路によって導かれ苗代田を潤していた。昔は樋川同様、飲料水として利用されていたが現在は農業用水として活用されている。
 
【現在の利用】
農業用水として利用されており、湧水の周囲にタンクや水道施設がある。
 
【感想】
糸数集落から水を汲みにくるには、かなりの急坂で昔の人の苦労が忍ばれる。しかし、水量は非常に豊富で枯れることがなかったので重宝されたのだろう。3段になった石垣も立派て、石畳道も残っており、かつ眺めも良く、これでため池でもあれば、垣花樋川に並ぶ名所になっていただろう。湧水好きの方は急坂で大変だがおすすめしたい湧水である。
 
 
古い石垣の前に、新しい建屋があり、そこから大量の水が湧き出ている。
 
 
 
 光で反射してわかりづらいが、大量の水が流れていることがわかるだろうか。
 
 
 
糸数樋川(イトカズヒージャーガー) 南城市糸数 
 
【場所】
カマンカジより少し石畳道を下ったところにある。
 
【歴史】
案内板には以下のように書かれている。
昔の樋川は、琉球石灰岩の野面石(自然石)で井泉の形を作っていたが、1894年(明治27年)に今の形に整えられた。上水道が整備されるまでは、糸数集落の飲料水として重宝され、桶を肩に急斜面を1日2〜3回上り下りして水を汲み、最後に水浴びをしてから帰路につくのが習わしであった。樋川からあふれ出る水は船越、前川周辺の田畑を潤していた。
明治37年〜38年、沖縄で7ヶ月干ばつが続いたとき、島尻郡のほとんどの泉が枯渇した時には各方面から馬車で水を汲みに来るほどの水量を誇っていた。
 
【現在の利用】
農業用水として使用されている。
 
【感想】
カマンカジより水量は少ないが、水音が心地よく響き、のんびりした雰囲気で良いところだ。 
 
 
 この穴から水が流れ、錆びたパイプを通り、上記のタンクに水が溜められる構造になっている。
 
 
 カマンカジと糸数樋川に下る石畳。かつての沖縄の雰囲気を伝える良い石畳道である。
 
 
 
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