世持井(ユムチガー) 八重瀬町与座
 
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【場所】
沖縄県島尻郡八重瀬町与座100の南100mほどのところ。国道331号線の糸満市与座の、与座バス停の近くにある十字路を南に向かう路地にはいり、300mほど進んだ左側にある。
 
【駐車場】
世持井の前に2台ほど停めることができる。

【歴史】
案内板には以下のように記されている。
 
「世持は方言でユムチと言い、ユムチとはおもろ語で、「世直し」を意味する褒め言葉です。
 
古琉球時代、与座・中座は現在の両集落の南方の山の上にありました。そこは水利の便がきわめて悪く人々は生活用水の大部分を、この井から求めなければなりませんでした。カーンザ道を下り登りして生活用水を確保するためには、多くの時間と労力を要し肉体的にも大きな苦痛が伴いました。
 
近世琉球時代になると、両集落は現在の世持井の近くに移動定着したため、生活用水などの水の利用は以前に比べてきわめて容易となり両集落の住人にとってまさに世直しでした。
 
また、世持井は元々アハ井と呼ばれていました。それには次のような伝承が残っています。古琉球時代、この井の南の山に上原按司によって上城が築かれてましたが、やがて花城按司によって滅ぼされました。城内の水をすべてこの井に頼っていたため、水の確保は城の運命を左右する大問題でした。そこで花城按司は、他人に井を使用させないよう敵の目をくらますためにアハ井と呼ぶようにしました。アハ井とは「味が薄くておいしくない水の湧く井」という意味です。以後アハ井を大井(ウフガー)というようになり、やがて世持井と呼ばれるようになりました。
 
琉球の史書「球陽」の尚?王24年(1827)の頃に「世持井」と記されています。
 
世持井は、大正3年(1914)、昭和30年(1955)、平成18年(2006)の三度にわたる大修理が行われています。
 
井の形態は、馬を浴びす場所(ンマアミシー)、洗濯所、男性の水浴場、女性の水浴場、食料水汲場に区分されていました。」
 
 
【現在の利用】
農業用水として利用されているほか、子供たちの遊び場にもなっているようである。
 
【感想】
綺麗に管理された湧水は水量が多く、溜池は広く、水遊びにも最適で、良い湧水である。水草さえ少なければ、さらに良いのだが。世持井という名称、アハガーという別名の由来も興味深く、沖縄の湧水の歴史が垣間見える。
 
 
大量の水が湧き出ており、広いため池がある。
 
 
 
 
台風後で増水していたため、通路にまで水があふれている。
 
 
 
湧き口のとなりには拝所がある。
 
 
 
ため池の中には水草のオオカナダモが大量発生していた。
 
 
 
放流された魚がたくさん泳いでいる。
 
 
 
湧水の湧き口の上にある碑。何と書いてあるかは忘れてしまった・・・
 
 
 
世持井の周辺は畑地である。ため池はかなり広い。
 
 
 
 
ため池の脇に休憩舎が設けられている。子供はため池で遊び、大人は休憩舎でビールでも飲むのだろうか。
  
 
 
注意書きがある。
 
 
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