碑文より
浦添市指定文化財
カー(井泉)は水道がまだ整備されていない頃から今日まで、人々の生活に欠かせない水を供給していました。カーの水は人の体を育て、健康を保つセヂ(霊の力)がこもっていると信じられていました。
西原東ガーは西原部落の東(アガリ)に位置するカーであることからアガリガーと呼ばれています。水は石灰岩と粘板岩(クチャ)の境目から湧き出ています。
アガリガーは600年位前から現存するといわれ、現在の石積みに改善されたのは300年位前と伝えられています。
アガリガーは出産のときに使われる産水をくんだ「産井泉」としても使われていました。また、人々から拝まれ、元旦の朝には若水をくんで仏壇に供え、家族の健康と安全を祈り旧暦の六月十五日のウマチーには水神への感謝とむら人の健康祈願をしています。
カーの前の「ヒンプン」は行水の隣の「ヒタテ」(かこい)に使われていました。その後、婦女子が水を運ぶ時に、頭に水おけを乗せやすくするための台としても使われたようです。