船越大川(フナクシウッカー) 南城市船越
【場所】
沖縄県南城市玉城船越161から南へ50mほど。県道48号線の糸数入口の交差点より50mほど西側にある分かれ道を「船越大川」の看板に従い入っていくと、300mほど先に船越大川がある。
【駐車場】
船越大川から糸数入口方面に50mほど行くと、路肩に駐車できそうなスペースがある。
【歴史】
案内板には次のように書かれている。
このウッカーは糸数台地からの浸透水が湧き出ており、夏場でも涸れることのない豊かな水量を保っている。
古老の話によると建造年は定かでないが200年以前かと推測されている。
全体的に島石で造られ、上ウッカーには型が異なる樋が左右にあって東側が男樋、西側が女樋と言われ、女性の浴場として利用されていた。
前方に下ウッカーがあり昭和30年頃までは男性と子供達の水浴びや馬アミシー、フナやウナギの釣り場として利用されていた。
また船越田袋と言われた船越集落前の大きな水田の水源でもあった。
船越大川を詠む
「官民のお蔭 復元叶て 樋口よ走り落ちる 大川玉水」
「船越の村や 栄いしやたみし 大川湧水の恵みうけて」
【現在の利用】
訪れたときは、農家の方がタンクに水を汲んだり、車を洗っていたりした。
また、溜池は子どもたちの遊び場になっているようだ。
もちろん、拝みに来られに来る方もいるようだ。
【感想】
大規模な湧水で、良く整備がされている。湧水の敷地の広さとしては、喜舎場ウフガー、垣花樋川、世持井、カデシガー、与座ガーなどとならび、沖縄最大級だろう。古い石組みも残っており、魅力ある湧水であるが、水量が少ないのが何とも惜しい。これで水量豊富であれば、おすすめしたい湧水となるのだが・・・
船越大川は大規模な湧水で、広い溜池がある。
車道のすぐわきに位置しているが、目の前は畑でのんびりした雰囲気だ。
湧出口は石畳の先にあり、見事な石組みだったが、水は出ていなかった。
200年前に作られたという船越大川は、樋も長い年月を経てきた貫禄がある。
きれいに整備され、拝所も良い雰囲気だ。