山巓毛(さんてぃんもう)の戦跡 糸満市糸満
 
お散歩マップはこちらから
 
トップページに戻る
 
戦跡一覧に戻る
 
【場所】
糸満市糸満795の丘の上。国道331号の糸満ロータリーから県道77号線を内陸部の照屋方面に曲がり、一つ目の路地を左折する。細い路地を登ると山巓毛公園の駐車場がある。
 
【駐車場】
山巓毛公園に隣接して10台ほどの駐車場がある。
 
【沖縄戦時の状況】
「御大典記念山巓毛改修碑、国旗掲揚台及び防空監視哨跡」
 
 山巓毛頂上には、戦前からの遺構として御大典記念山巓毛改修碑、国旗掲揚台及び防空監視哨跡が残っている。
 
 御大典記念山巓毛改修碑は、昭和天皇の即位を記念して昭和7(1932)年に白銀神社改築期成会によって山巓毛が整備されたされた際の記念碑である。石碑は昭和20年の米軍上陸後、攻撃目標になるとして日本軍によって倒され、西側崖上に横たわっていたが、平成11年度の山巓毛公園整備工事に伴い台座横に移設した。石碑・台座部分とも沖縄戦当時の弾痕が残っている。
 
 国旗掲揚台は前面に「皇太子殿下御誕生記念」、西側面に「昭和九年八月一日建立」と刻銘されている。ここに示されている皇太子殿下とは、現在の天皇である。旗竿は現存しないが、改修碑と同様に弾痕が明瞭に残る。
 
 西端にある正八角形のコンクリート製遺構は、昭和18年沖縄県警防課によって県内11カ所に設置された防空監視哨の一つ糸満監視哨の跡である。監視哨建屋は現存しないが、その形態は正八角形のコンクリート製で、八方に監視用窓があり、北東側にあった糸満警察署との間に直通電話に通じていたといわれる。
 
平成24(2012)年11月 糸満市教育委員会
 
【山巓毛について】
山巓毛は標高約25メートルの石灰岩丘陵である。三山時代の1429年、南山最後の王の他魯毎が、中山の尚巴志王の攻撃を受け、妻子ともに自害した場所でもある。現在では、糸満ハーレー(海神祭)のときに、この場所でスタートをつげる合図の旗が振り降ろされる。
 
【感想】
山巓毛にはかつて戦跡が多数あったらしいが、公園として整備され、そのほとんどがなくなったという。しかし、石碑はそのままの状態で置かれているので沖縄戦の証人となっている。拝所、遊具のある公園、大きな展望台、そして戦跡と沖縄らしく、中々興味深いところである。
  
 
山巓毛改修碑は日本軍により台座から倒されたという。
 
 
 
碑は平成11年になってから台座の横に移設されたらしい。修復せずに倒しておいているのが、当時の状況を物語るようで良い。
 
 
 
国旗掲揚台には大きな穴が開いている。
 
 
 
横から見ると破壊された痕が良くわかる。
 
 
 
台座を裏側から見たところ。
 
 
 
 敵機を発見するための「防空監視哨」の跡が残っている。この八角形の跡がそれである。現在は拝所となっている。
 
 
 
お散歩マップはこちらから
 
トップページに戻る
 
戦跡一覧に戻る
inserted by FC2 system