クラシンウジョウ(暗御門) 八重瀬町具志頭
 
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【場所】
国道331号線沿いの具志頭金物店(八重瀬町具志頭257、「山梨甲斐の塔、高知土佐の塔」の看板があるところ)から海方面に向かう路地に入り、川を渡り、具志頭城入口をすぎ下り坂になると、右手に巨石とそこへ登る階段が見える。そこがクラシンウジョウである。
 
【駐車場】
具志頭城の駐車場から350m、具志頭園地海浜地区(下りきった道の終点)の駐車場から200mほどである。
 
【沖縄戦での戦闘】
クラシンウジョウ(暗御門)は尚巴志の三男、具志頭王子の墓とされている。沖縄戦では、自然洞穴を拡張して陣地壕が構築された。5月下旬、日本軍の南部撤退に伴い、クラシンウジョウには約300人の高射砲部隊が配置された。港川を占領した米軍に対して、クラシンウジョウの壕の日本軍部隊は6月9日の夜、洞窟を出て切り込み攻撃を行ったという。
 
【感想】
海に向いた銃座や、複数の入口をもつ広い壕など戦跡としても見ごたえがあるが、それ以上に、巨石に驚かされる。同行者は、沖縄で見た景観としては最上の部類であると言っていた。確かに巨石と断崖の迫力は斎場御嶽を上回っているだろう。ほとんど無名の戦跡に、これほどの景観があるとは、沖縄は奥深い。
 
 
 
道路脇に階段があり、そこがクラシンウジョウの入口である。巨石がせり出し、威圧感がある。
 
 
 
巨大な岩がせり出しているが、この巨石に裏がクラシンウジョウである。裏に回るとわかるが、岩盤が割れ、巨石がずれ落ちている。
 
 
 
入口には、「クラシンウジョウのご利用に関して」という案内板がある。無断での入壕はできないとのことで、今回は壕には入らず外から眺めるにとどめた。いずれ、入壕料を払って中にも入ってみたいと思う。
 
 
 
 
立派な階段がついている。
 
 
 
 
階段を登りきった岩盤の裂け目に古墓もしくは壕の入口が多数ある。奥の上の方に柵があるが、そこは具志頭グスクの敷地である。
 
 
 
壕の入口。今回は許可を得ていないので、中には入らず。
 
 
 
壕の入口は絶壁に囲まれている。
 
 
 
 
巨石がずり落ちて、斎場御嶽のような景観となっているが、巨石の先にあるのは遥拝所ではなく、海に向けた銃眼である。
 
 
 
真四角にくり抜かれた銃口は海の方に向いている。
 
 
 
壕からさらに奥に進むと両脇が高さ15mほどの絶壁に囲まれた場所がある。迫力があり、一見の価値がある。
 
 
 
人物との比較でみると、絶壁の高さがわかる。またガジュマルの根が下へと垂れ下がり、異様な景観だ。ガンガラーの谷や斎場御嶽が賑わうようになった今、沖縄南部の石灰岩が作り出す独特の地形をゆっくり鑑賞するに良いところだ。巨石のスケールでは、ガンガラーや斎場御嶽をはるかに上回っている。
 
 
 
階段の途中から太平洋と、クルマエビの養殖場が見える。
 
 
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