【場所】
沖縄県中頭郡西原町棚原の高台。棚原集落内の県道34号線、県道29号線の交差点から、県道34号線を50mほど北へ行くと「アパートメントユニバーシティ」というモダンな名前のアパートのあるところの路地に入る。300ほど行くと右に登って行く道があり、その急坂を登ると水道タンクがあり、道沿いに進んでいくと砂利道となり、道の終点が棚原グスクである。
【駐車場】
棚原グスク手前の路肩に駐車することができる。
【遺構】
グスクの遺構はほとんど残っていないが、丘全体が敷地となる大規模なグスクだったと考えられる。
【歴史】
棚原グスクは14世紀に安慶名大川按司の弟とされる棚原按司が築いたといわれている。
【景色】
標高150mに位置し、ほぼ360度の展望で東シナ海と太平洋の両方を眺めることができる。また琉球大学の全景、浦添市、西原町が良く見える。
【感想】
遺構は残っていないが自然豊かな大きなグスクで、沖縄本島中南部では珍しく、森の中の小道を歩くことができるという点で良いグスクである。またグスク内の拝所は広い空間にポツンと香炉が置かれており、「何もないことの眩暈」を感じることができる。さらに沖縄戦の激戦地であり、1トン爆弾弾頭も落ちており、一度訪れる価値のあるグスクだと思う。近くには、棚原グスクの出城と考えられている
イシグスク、棚原集落内には棚原ノロ殿内、土帝君、
石畳道、
ガスボンベの鐘、古民家の跡など歴史あるものが多く、街歩きの楽しい集落である。
正面に見える樹林が棚原グスクである。左に見えるのは農場の門。東南アジアのような雰囲気だ。またこの道は眺めが良い。
グスクであることをしめす案内板が立っている。
案内板の近くに1トン爆弾の弾頭が落ちている。
グスクの奥へと歩道が続いている。自然が豊かだ。
棚原グスクの最奥部は拝所となっている。直径15mほど木々が刈り取られ、神聖な雰囲気である。しかし高速道路の走行音が聞こえてくるのが残念だ。
グスクの頂部からは、浦添方面が非常にきれいに見える。ほぼ360度の展望があり、楽しいところだ。
琉球大学が一望できる。